Human Resource Management 人財マネジメント

人財マネジメント

基本的な考え方

社員は事業を展開し、社会に価値を提供する主体です。一人ひとりが経営方針や事業戦略をよく理解し、会社の成長と社会に貢献できる役割を持つことで、満足度、達成感が得られる「活き活き職場」をめざします。

  • 人権の尊重
  • 人財の育成
  • 多様性の尊重
  • 働き方改革の推進
  • 労働安全衛生

人権の尊重

労働者の権利の尊重

当社グループは、「イビデン社員行動基準」の中で、国際的に宣言されている労働者の基本的な権利を尊重し、人権侵害に加担しないことを明確にしています。役員・社員は、労働における基本的原則および権利を尊重し、労働基準法など各国の雇用関係法令および就業規則を遵守するとともに、社会良識・ルールに従った行動をとることが求められます。
また、「イビデン社会的責任管理基準」を作成し、人権への対応のしくみ、管理者として注意すべき事項をまとめています。管理者は人権課題を含む管理基準の視点で、定期的に職場への影響やリスクを確認しています。管理基準には、強制労働や児童労働を回避するための確認手順などが含まれ、運用する各部門の手順書に落とし込まれています。例として、強制労働を防ぐための、個人文書の保管禁止ルール、児童労働を防ぐための、最低年齢の確認手順が定められています。

人権教育

当社では、人権の尊重を確実にするために、労務管理者や採用に携わる管理者、担当者に対して、公正な採用、人権に関する研修を実施して注意を促しています。また、全社員に対しては、「社員行動基準」を通じて、労働者の権利の周知を進めています。特に日本国内の事業場では、パワーハラスメントの撲滅に向けて、管理者および社員に対するハラスメント研修を進めています。特に管理者向けの研修は全ての管理者を対象にしており、日常のコミュニケーションから、相談を受けた場合の対応や情報の取り扱いまで、管理者として実践すべき事項をトレーニングしています。

サプライチェーン、グループ内の活動アセスメント

当社グループ内はもとより、サプライチェーン全体で人権に対して取り組むことが重要だと考えており、当社の直接の取引先とともに課題に対して取り組んでいます。具体的には、派遣会社・請負会社を含むサプライヤーに対する説明会を開催するなど、周知徹底を進めています。
特に日本国内では、入管法の改正などに伴う外国人労働者の増加が見込まれます。海外からの労働者を受け入れる際の注意点などを共有し、債務労働など強制労働に該当するような事態が発生しないよう管理の徹底を要請しています。また、毎年CSR調査、監査などを通じて、取引先・グループ会社の労務管理や人権課題の実態を確認していますが、2018年度は当社グループならびに取引先において、労働者の権利を侵害する深刻な事例は発見されませんでした。

人財の育成

グローバルに活躍する人財の育成

今後も永続的に成長・発展し続けるため、企業体質の強化に結びつく人財育成体系の構築をめざしています。競争力強化に貢献できる人財、異文化マネジメントが出来る人財の育成に力を入れています。
特に、海外スタッフとのコミュニケーションスキルを向上させ、現地化を促進するための異文化研修や、実践的な語学力向上に取り組んでいます。また、海外スタッフに対しては、日本での研修を実施するなど、海外のコア人財の育成にも力を入れています。

キャリア形成の支援

当社は、社員一人ひとりに応じたキャリア形成を支援する制度を採用しています。上司との面談の中で、現在または将来的に社員が伸ばしたいスキルや、上司の期待と支援方針を話し合うことで、キャリア形成を支援していきます。また、社員の能力開発を支援する制度として、自己啓発型の通信教育の受講支援制度を設けています。

公正な評価・処遇

事業の競争力を高めるためには、社員一人ひとりが高い目標にチャレンジし達成すること、組織力を向上させることが重要であると考えます。当社は、「成果主義」の考え方に基づいた目標管理評価制度を導入しています。会社業績に連動したチャレンジ目標を設定し、その結果とプロセスを公平・公正に評価し、個人の成果を処遇に直接反映させています。目標設定時や評価時の面談を通して、上司と部下のコミュニケーションを図り、部下育成に役立てています。
また、全社員の活性化につながる職務等級制度を採用し、仕事を職務成果の大きさ・重さなどで評価し、職務等級を設定しています。資格と職務等級に応じて、任命される役職の関係を明確にし、同じ職務等級の評価ランクであれば、性別・年齢・人種・国籍などの属性に関わりなく、公正に処遇されます。

多様性の尊重

当社グループは、グローバル化や価値観の多様化が進む中で、多様な人財が個々の能力を発揮でき、生きがい・働きがいを感じることができる職場環境・風土の実現をめざしています。

活動の3つの柱

【企業風土の醸成】

会社内全体の意識改革をするためにイベント・啓発研修や、社内報による活動の周知を行っていきます。

【キャリア育成・登用】

意欲のある女性の能力を更に伸ばすことができるような教育プログラムの導入や女性社員の目標となるようなロールモデルの育成・紹介を行っていきます。

【両立支援】

男女ともに子育てしながら働くことができるよう、法定以上の育児休業や短時間勤務制度を設定し、家庭との両立をサポートする支援制度を導入しています。

ワーク・ライフ・バランスの取り組み

当社では、企業の社会的責任としての次の世代を担う子供たちが健やかに育つ環境を整備するため、仕事と子育ての両立をサポートするなど、ワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)への取り組みを積極的に進めています。

「仕事と子育ての両立支援の一般事業主行動計画(2018-2019年度版)」 [2018年4月9日掲載](PDF/288KB)
「仕事と子育ての両立支援の一般事業主行動計画(2020-2021年度版)」 [2020年4月1日掲載](PDF/149KB)

女性活躍の推進

当社の女性活躍推進活動は、2010年度よりスタートし、仕事と家庭の両立支援制度の充実や女性社員および管理者の意識改革の研修開催等の活動を実施してきました。2017年度からは、第2ステージとして、改めてトップメッセージを発信し、女性社員のキャリア登用を積極的に行うことを表明し、活動を進めています。今後は、女性リーダーの更なる登用を計画しており、職域を拡大した女性がより多く活躍することにより、企業風土の活性化を図っていきます。活動の一つとして、女性リーダー候補者は、一般社団法人中部産業連盟*が主催する、ものづくり企業交流型女性リーダー研修に参加しています。その中で、地域の製造業各社と協力して、女性活躍や業務推進についての事例紹介や意見交換を行うことで、取組みの向上を目指すとともに、リーダーとしての役割意識の醸成や視野拡大に努めています。

*産業の振興と企業経営の支援を目的に、研究開発事業、コンサルティング事業、人材育成事業等を展開する一般社団法人

イビデン(株) 女性活躍推進法 一般事業主行動計画(PDF/217KB)

障がい者雇用の推進

障がい者が地域の一員として共に生活できる社会を実現するためには、職業による自立を進めることが重要です。当社グループでも、障がいを持つ社員が活躍しています。グループ会社であるイビデンオアシス株式会社は、2019年4月に障害者雇用促進法*1に基づく特例子会社*2の認定を取得しました。働く意欲のある障がい者を安定雇用し、安全な職場環境の整備と能力開発を通じて、その職業的自立を支援していきます。今後も多様な人材が個々の能力を発揮し、生きがい・働きがいを感じることができる職場環境・風土の実現を目指していきます。

*1 障害者雇用促進法:障がい者の雇用義務等に基づく雇用の促進等のための措置等を通じて、障がい者の職業の安定を図ることを目的として制定されています。
*2 特例子会社:事業主が障がい者の雇用に特別の配慮をした子会社を設立し、一定要件を満たす場合には、特例としてその子会社に雇用されている労働者を親会社が雇用しているものとみなします。

高年齢者の再雇用制度

当社および国内グループ会社では、豊富な経験を持つ社員が貴重な戦力として能力を発揮できるように、定年後の再雇用制度を制定しています。働くことを通じた社会生活の充実を支援しています。

働き方改革の推進

労働時間管理

日本では、働き方改革が推進され、長時間労働の是正は重要な課題の一つです。関連する法規制の強化が進む一方で、長時間労働が原因とされるメンタル疾患や労働災害が深刻な問題となっており、長時間労働の是正に向けたさらなる努力が、企業に求められています。
当社および国内グループ会社では、本部長・部門長が働き方改革実現の方針を打ち出し、過重労働の撲滅と総実労働時間の削減の取り組みを進めています。また、具体的な仕事の進め方の見直しを進めており、社内のコミュニケーションを活発にするとともに、価値を生まない業務や手順を省くことで、全社的に業務の効率化に取り組んでいます。

労使間のコミュニケーション

当社は、働きやすい職場づくりの実現に向け、お互いの信頼関係のもと労使一体となり協業活動をしています。継続した労使間の話し合いを通して、労働基準など社員の職場環境のリスクや影響を評価しており、その中から、時間管理や人事制度の充実などの分野で、具体的な協業テーマを挙げて取り組みを進めています。中央労働協議会、労使委員会などを毎月開催し、協議テーマの進捗状況についてレビューを行い、労使一体となり職場環境の改善に向けて協議、活動しています。また、当社では、上記の会議体など労使間の様々なレベルの対話の場を設け、経営方針、生産計画に関する事項、採用方針に関する事項などの説明や、社員に重大な影響を及ぼす事項などの協議を行っています。

社員意識調査の実施

当社および国内グループ会社では、2年に1回の頻度で全社員を対象に社員意識調査を実施しています。社員のモチベーション向上の施策や各種制度の浸透度合い、運用状況について確認を行っています。直近では2017年度に実施しており、7割以上の社員が参加しました。特にワーク・ライフ・バランスにフォーカスした調査・分析を行い、今後の施策への反映を行っています。

労働関連法令遵守の徹底

当社グループは、労働基準法など各国の雇用関係法令を遵守し、社会良識・ルールに従った行動をとります。国内においては、人事労務部門が、遵守すべき法令について改廃状況などのモニタリングをしています。また、国内のグループ会社に対して定期的にモニタリングを行い、法令の遵守状況を確認しています。
2018年度は、労働法に関連する重大な違反はありませんでしたが、当社国内グループ会社で、業務の準備行為の労働時間算入について監督官庁より指導を受けたため、国内グループ全体で確認し、適切に労働時間に算入されるよう対策を実施しました。今後は、システムの統一を進め、イビデン国内グループ全体で管理を統一できる体制を整備していきます。

労働安全衛生の取り組み

基本方針

私たちは、「イビデンウェイ」に基づき、全員参加による労働安全衛生活動を通じ、事業活動に参加する全ての人々の生命への危険ならびに健康への悪影響を最小限にすることを基本とし、労働安全衛生と事業活動の調和をめざします。

労働安全衛生方針(2017年6月16日 第6版)

  1. 企業活動のすべてのプロセスにおいて、危険源を認識し、労働災害および疾病を予防します。
    また、これらを誘発するリスクを低減し、従業員の心身の健康保持増進に取り組みます。
  2. すべての従業員が、「安心して、活き活き働くことができる」、より良い労働環境を提供します。
  3. 労働安全衛生の関連法規制、その他に同意した要求事項に対し、これを遵守します。
  4. 労働安全衛生マネジメントシステムの運用により、従業員一人ひとりが労働安全衛生活動に取り組み、労働安全衛生の目標に向け、継続的な改善を推進します。
  5. 社員ポータルサイト等により、従業員一人ひとりに労働安全衛生方針を周知させ、自らが行動できるよう、労働安全衛生への意識向上を図ります。
  6. この労働安全衛生方針は一般に公開し、要望があればいつでも入手できるよう、配慮します。

労働安全衛生マネジメント組織

毎年1回以上の頻度で開催される環境/安全衛生全社委員会は、社長、役員、理事、関連会社社長および労働組合委員長が参加し、全社の活動目的、目標の進捗確認を目的に実施しています。毎月開催される全社0災委員会は、各事業場長および関連会社推進責任者が参加し、イビデングループ全体の活動のPDCAを回すための共通認識の場として実施しています。これらの情報は、事業場毎の委員会からすべての社員が参加する職場の安全サークル(小集団活動)へ展開しています。
また、労働安全衛生方針は、事業場内で働く構内請負事業者や、工事業者の方にも適用し、安全衛生マネジメント活動を一体となって進めています。構内請負安全衛生推進会などを通じて、安全衛生関連法令、ならびに社内基準や作業ルールについての情報共有や意見交換を行い、事故の無い職場環境づくりを推進しています。

労働安全衛生の基盤活動と専門活動

健康と安全・法遵守を最優先とする企業風土醸成のための基盤活動として、職場安全サークル活動、安全パトロール、安全教育による意識向上に継続的に取り組んでいます。
安全教育は、全社員が受講できるよう体系的に取り組んでいます。危険体感型の教育を導入し、安全意識の自覚と危険回避能力の習得につなげています(2018年度実績:危険体感型教育 978名受講)。職場安全サークルは、イビデン構内で働くすべての労働者が参加し、職場の安全ポイントの反復学習や危険予知トレーニングによる安全意識の向上を進めています。
また、専門活動として、安全設計、遵法、完成検査のしくみである環境保安アセスメントの徹底と、すべての現場を対象にした安全衛生リスクアセスメントによって、設備・作業を評価しリスク低減を進めています。新規の設備や施設に対しても社内手順に沿って、安全性の評価を実施したうえで操業を開始することとしています。

労働災害の発生状況

2018年度は、「再発防止」、「災害予防」、「衛生管理」、「防災」を活動の柱として、イビデングループ全体として全員が「安全第一」を自覚し、安全で快適な職場を築き、ハツラツと働くことができるよう労働安全衛生活動に取り組みました。結果として、当社および国内グループの労働災害発生率は、全国製造業平均を下回る水準にあります。しかし、災害件数は増加傾向にあるため、発生した災害の原因・真因を分析し、本質的な対策を打つことで、類似災害が発生しないよう管理の強化に努めています。

イビデングループ健康経営宣言

当社グループでは、社員一人ひとりの心身の健康を重視しています。予防に重点をおいた活動を積極的に展開し、社員の健康づくりを支援するため、2017年に社長名で「イビデングループ健康経営宣言」を制定しました。


イビデングループ健康経営宣言

イビデングループは、「人と地球環境を大切にする」という企業理念のもと、社員一人ひとりの健康づくりを積極的に支援します。
社員が心身ともに健康で元気に活躍することによって、イビデングループが健全に成長しつづけ、豊かな社会づくりに貢献することを目指します。

Smart Health110プラン

厚生労働省の方針「二十一世紀における第二次国民健康づくり運動(健康日本21[第二次])」が推進される中、当社および国内グループ会社では2018年度から2022年度の5ヶ年計画で「Smart Health110プラン」を推進しています。社員が明るく活き活きと働ける職場環境の実現に向けて、社員の心身の健康増進に取り組んでいます。

3つの重点活動

当社グループでは、各事業場・産業保健・健康保険組合・労働組合の代表者が集まり、毎月衛生部会を開催しています。それぞれの強みを活かし、一人ひとりにあった施策を展開しています。

心身の健康を維持・向上させるため、3つの重点活動を強力に推進していきます。
(1)運動習慣を身につける活動
(2)口内健康を保つ活動
(3)タバコの影響を減らす活動