Technology 技術開発

技術開発の考え方

「コア技術をベースに、これから社会が必要とするものを作る」

イビデンは、根底にあるこのDNAのもと、世界の市場や社会のニーズを見極め
お客様と向き合いながら開発を進めてきました。

企業活動を支えるのは人財であるとの基本方針のもと
この歴史あるイビデンのDNA・スピリットを次世代の開発者に伝承するとともに
技術だけにとらわれない幅広い視野・視点を持ち、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。

技術の変遷

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創業・電力事業から
「ものづくり会社」に転身

当社は、豊富な揖斐川の水力を利用して地域経済の復興を目指すため、重機や舗装道路もない時代に、4年の歳月をかけ西横山に水力発電所を建設しました。発電された電力を、周辺地域への供給だけに留まらず、有効に活用するため、電気炉事業に参入しました。これを機に「ものづくり会社」へ転身した当社は、戦後復興期には、カーバイド、合金鉄、メラミン樹脂等の製品を開発しました。

石油ショックで主力事業(建材)が大打撃
3つの重点商品で苦境を打開

高度経済成長期には、住宅建築需要が拡大しました。この時代の変化に着目して、メラミン樹脂を活用した「メラミン化粧板」の開発に成功すると、建材事業は当社の主力事業に成長しました。しかし、1973年の石油ショックによって、この主力事業が大打撃を受けました。存続すら危うい状況下で、当時の経営陣はメラミン化粧板を応用した「プリント配線板」を始め、「特殊炭素製品」「セラミックファイバー」の3つを重点商品とし、経営資源を集中投下・開発を強化することを決意し、この危機的状況の打破に取り組みました。

電子事業が大きく成長、
社名も変えて新たなスタート

プリント配線板の開発によって電子事業に進出した当社は、1973年にICチップを直接基板に搭載できるCOB(Chip on Board)を開発しました。この技術を元に開発したICパッケージ基板が電気特性に優れているとして、パソコン用半導体向けに提唱したところ、世界最大手の半導体メーカーに認められ、インターネットやパソコンの普及に伴い、当社の電子事業は大きく飛躍し、グローバル企業に発展しました。

環境配慮型製品(DPF)で
セラミック事業が躍進

電子化が進む一方、世界中で地球温暖化やオゾン層破壊などの環境問題が顕著になりました。当社は、「世界の空をきれいにしたい」という思いから、セラミックファイバーの技術を応用し、DPF(ディーゼル車の排ガスに含まれるススを除去するためのセラミック製フィルター)を開発しました。当初はDPF内部に溜まったススの処理方法が大きな課題となりましたが、欧州の自動車メーカーとの協業により、実用化を達成しました。以降、世界の主要自動車メーカーに採用され、電子事業に次ぐ主要事業に成長しました。

新技術へのチャレンジ

技術開発型企業として、当社には、事業化に至らなかった技術も含め、多くの知識・研究・データが蓄積されています。
今後は、最新のDX技術も取り入れ、それらを活用しながら、世界のパートナー企業・スタートアップとの協業や産学連携を通じて、新たなイノベーションを創出してまいります。
今後も、10年先、さらにその先の未来を予見し、社会問題の解決やお客様のニーズに応える研究開発に取り組み、革新的な技術で豊かな社会の発展に貢献してまいります。

新技術へのチャレンジ