社長メッセージ

株主・投資家の皆さまへ

株主の皆様におかれましては、平素よりイビデン株式会社並びにイビデングループ各社に格別のご配慮を賜り厚く御礼申しあげます。

業績レビュー

さて、昨年度の事業結果でございますが、まず、電子事業におきましては、パソコン市場の減速や、ハイエンドスマートフォン市場の成長鈍化に伴う企業間競争の激化により受注が低迷したことに加え、一部のハイエンド製品において新たにファンアウトウエハーレベルパッケージ(FO-WLP)が採用されたことにより、大変厳しい結果となりました。こうした受注環境の急激な変化を受け、昨年度当社においては、一旦、資産の価値を現状の受注水準に合わせるため、固定資産の減損を主とした事業構造改革を実施いたしました。収益の回復に向け、従来から当社が強みを持つ最先端分野におけるシェア拡大に加え、パソコン及びスマートフォン領域で培った薄型高密度化技術・品質・開発力で新規顧客の開拓やIoT、車載、データセンターといった新分野への拡大に積極的に取り組んでまいります。

セラミック事業におきましては、全体の売上は堅調な自動車市場に支えられ順調に推移いたしましたが、円高ユーロ安の影響、製品構成の変化及び販売価格の下落等により、営業利益は減益となりました。収益の回復に向け、今年度よりDPF事業とSCR事業を統合し、新たにECP事業部として、同事業部の傘下に製品群別のビジネスユニットを配置することで、機動的且つ効率的な事業運営が可能な体制といたしました。その上で、DPF・SCR・AFPの3つの事業のシナジーによる顧客への提案力と、グローバルな最適生産体制を強化することで、排気系分野における事業競争力を強化してまいります。

その他事業におきましては、国内グループ会社の特色を持った製品による事業拡大と、電力事業の安定収益により、当社の長期安定的な収益源としての位置づけを確かなものにしてまいります。

持続的成長へ向けた取り組み

また、当社の中長期での持続的な成長を支える新製品開発におきましては、開発分野を定め、早期上市及び拡販を可能にするため、今年度より新たに「自動車機能製品開発センター」「将来モビリティ製品開発センター」「先進セラミック開発センター」及び「バイオマテリアル製品開発センター」を発足いたしました。なお、「自動車機能製品開発センター」及び「将来モビリティ製品開発センター」につきましては、自動車部品業界における深い知見と実績を有する株式会社デンソーと、2017年4月27日付で資本業務提携契約を締結し、共同研究開発を実施することで、開発に弾みを付けてまいります。

当社を取り巻く事業環境は、依然厳しくかつ不透明ではありますが、基盤活動としての人財育成を継続しながら、既存事業の競争力強化と新製品開発を着実に進め、全社員一丸となって、現中期経営計画の最終年度である2017年度の業績を回復させてまいります。

社長交代にあたって

私青木武志は、2017年6月16日に開催されました、定時株主総会終了後の取締役会におきまして、前社長の竹中裕紀より社長の任を引き継ぎました。新体制の下、2018年度より始まる新たな5ヵ年の中期経営計画に向けた準備をスタートいたします。人財育成を基盤として新製品の早期事業化を図り、安定的に成長できる会社、より多様な人材がいきいきと活躍できる会社を目指してまいります。

株主還元について

最後になりましたが、株主還元につきましては、2017年3月31日時点で単元株以上をお持ちの株主の皆様に対し、新たに株主優待制度を導入しました。また、期末配当につきましては、厳しい業績ではありますが、株主の皆様への安定した配当を重視し、昨年度と同額の20円とさせていただきました。これにより、中間配当と合わせた年間配当額は、一株当たり35円となり、2015年度と同額となりました。
株主の皆様におかれましては、今後も当社グループへの変わらないご支援を賜りますよう、お願い申しあげます。

2017年6月
代表取締役社長
青木 武志