環境経営|地球環境との共存

気候変動問題への対応

1. クリーンエネルギーへの取り組み

当社は現在、岐阜県の揖斐川上流に、東横山、広瀬、川上の三つの水力発電所を所有しています。水力発電は水の位置エネルギーを利用しており、温室効果ガスを排出しないクリーンエネルギーです。
イビデンの保有する三つの水力発電施設(東横山・広瀬・川上発電所)は、計画的に改修工事を実施し、隧道の改修や最新の発電機への更新等により発電出力の維持向上に努めています。
当社の水力発電所は、「再生エネルギーの固定価格買取制度(FIT) 」の基準を満たすものです。そこで、2013年3月に大垣北事業場敷地内に当社と電力会社の送電網を接続するための施設を設け、余剰電力を電力会社に供給できる体制を整備し、順次、各水力発電所の発電分を売却用として運用し、地域の電力需要者へ提供し、CO2 排出の改善に寄与しています。当社の水力発電所からの発電量から換算した、2016年度のCO2排出量への貢献効果は、73,000 t-CO2になります。

電力使用量、販売量の推移(イビデン国内事業場)

電力使用量、販売量の推移
(イビデン国内事業場)

※隧道(ずいどう);発電所まで水を送るためのトンネル

水力発電

水力発電
揖斐川上流で3つの水力発電所(広瀬・川上・東横山水力発電所)が稼働しています。

コージェネレーションシステム

コージェネレーションシステム
当社の事業場構内でコージェネレーション
システムが稼働しています。

太陽光発電システム

太陽光発電システム
当社の事業場構内に太陽電池パネルが設置され、稼働しています。

2. 省エネルギー活動

毎月省エネ推進会議を開催し、生産部門、および関連する機能部門が集まって議論を重ね、活動計画の作成、進捗の報告、改善情報の共有を目的とした事例発表、マネジメントによる助言により、全員参加で省エネ改善のPDCAサイクルをまわしています。省エネ推進会議では、エネルギーコストの上昇などのリスク要因についてもモニタリングを行っており、エネルギー効率を上げることが当社の競争力に直結するものと考え改善に取り組んでいます。
2016年度は、生産量変動に迅速に追従した、エネルギーの効率的な使用を推進するという考え方のもと、生産設備、ユーティリティ設備のエネルギー削減、製造・設備管理・生産技術のクロスセクションでの活動の活性化などのテーマをあげて活動を推進しました。2017年度は、生産時のエネルギーロス、生産休止時のエネルギー使用を最小化し、生産量変動に迅速に追従した、エネルギーの効率的な使用を推進します。
省エネ活動の成果は、エネルギー使用量、エネルギー原単位(生産量あたり)を指標としています。生産量あたりの原単位指数※3も、2016年度は2012年を100とした場合と比較して、106と大きく悪化しています。これは、2015年度から東横山水力発電所で発電した電力の電力需要者への供給が始まったことと、生産量の減少に対して、製品の高機能化に伴うエネルギー消費量の増加や、新規製品の立ち上げなどに伴う、拠点での製造の稼動時間が長かったことが原因です。。

CO2排出量の推移(イビデングループ)

CO2排出量※1の推移
(イビデングループ※2

※1 算出時の排出係数は、日本国の環境省・経済産業省
「算定・報告・公表制度における算定方法・排出係数一覧」、ならびにガス供給会社提供の係数を使用しています。

※2 CO2排出量は、国内外の生産に関わる拠点をカバーした数値です。

※3 生産量を算出するにあたり、換算生産量を使用しています。

資源循環への取り組み

●廃棄物発生量の削減活動

当社グループは、限られた資源を有効に利用することも企業の大きな責任と考え、グローバルに省資源の活動に取り組んでいます。資源循環として、発生抑制(Reduce)、再利用(Reuse)、再資源化(Recycle)の3R活動を推進し、資源循環効率の向上をめざしています。2004年以降、固形廃棄物のゼロエミッション※1を継続して達成しています。
当社グループでは、生産量あたりの廃棄物の排出を管理する指標を策定し取り組みを行っています。2013年度から2017年度の期間で、グローバルで年間2%の改善を目標として活動を進めています。2013年度以降、産業廃棄物の量とコストの見える化からの気づきを促進し、廃棄物管理の現地確認を推進しています。また、廃プラスチックなどの分別について事業場間の差をなくし、従来廃棄物であったものの有価物化を促進しています。
22016年度は、前年に比べて生産量が増加していますが、産業廃棄物の有価・リサイクル化を推進することで、廃棄物量は前年比で減少しています。生産量あたりの廃棄物量も、2012年度を100とした割合で86(目標:92)と大きく改善しています。なお廃棄物管理に関する法令遵守については電子マニュフェストによる管理を推進し、100%近い遵守状態を維持しています。

※1 当社のゼロエミッションは、「生産工程から発生する固形廃棄物埋め立てゼロ」と定義しています。

固定廃棄物量の推移(イビデングループ)

固形廃棄物量の推移(イビデングループ)

●水資源の有効利用(節水の取り組み)

電子関連製品の製造過程では、洗浄などで大量の水を消費します。国内生産拠点が集まる岐阜県大垣市は地下水が豊富ですが、グローバルな観点では、水不足は深刻な問題です。当社グループは、3Rの考え方を基本にグループの環境技術、生産技術一体で活動を実施することで、購入する工業用水の使用量を削減しています。また、排水・廃液の適切な管理と水資源の3R活動を確実に進めるため、毎月関係部門が集まり、進捗の確認と報告を行っています。特に水資源のリスクが高いといえる揖斐電電子(北京)有限公司では、2012年度から工業団地内のリサイクル水の利用を拡大しており、水のリサイクル率は90%を継続的に超えています。
当社グループでは生産量あたりの取水量を管理する指標を策定し取り組みを行っており、2013年度から2017年度の期間で、グローバルで年間2%の改善を目標として活動を進めています。水使用の多い工程の見直しを進め、取水量の多い事業場で取水量が減少したことで、2016年度の生産量あたりの取水量は2012年度を100とした割合で、74と目標を達成しています。   

取水量の推移(イビデングループ)

取水量の推移(イビデングループ)

化学物質の適切な管理

製造工程では様々な化学物質を使用します。これらは環境汚染、人体への影響を及ぼす可能性があり、化学物質の管理はリスク要因です。また、各国の化学物質に関する規制は厳格さを増しており、遵法の観点からも、当社グループにとって重要な課題の一つです。当社はこうした化学物質の持つリスクを未然に防ぐため全廃、削減する対象の化学物質を定めて、適切な管理に取り組んでいます。社内の組織として、化学物質管理委員会を運営し、欧州でのREACH規制をはじめとする化学物質に関する社会の要請をすばやく捉え、適切に対応する体制を構築しています。また、海外生産拠点においても、化学物質管理体制の運用を開始しています。

化学物質管理をはじめとする環境の取り組みなどのCSRの推進にはサプライチェーン全体の連携が不可欠です。当社は、主要サプライヤーに対しグリーン調達ガイドラインを発行し、取引先の環境管理、化学物質管理に関する取り組み状況の確認と、環境に大きな負荷を与えるおそれのある化学物質の含有状況などを調査しています。当社は調査対象物質として既に規制されている物質以外にも、今後対象になる物質についても含有調査を行い、取引先とともにより迅速に各国の環境法規制に対応できる体制を整備しています。

グリーン調達ガイドライン

グリーン調達ガイドライン第5版

グリーン調達ガイドライン(第5版)